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殺人犯

監督:ロイ・チョウ
脚本:トー・チーロン
撮影:リー・ピンビン
編集:チャン・カーファイ
美術:マン・リムチュン
アクション指導:チン・カーロッ、ウォン・ワイファイ
音楽:梅林茂
出演:アーロン・クロック、チャン・チュンニン、チョン・シウファイ、チェン・クアンタイ、チン・カーロッ、ウォン・ヤウナム、ジョシー・ホー、タン・チュンヤッ

2009年/香港
日本公開日/2010年6月6日
カラー/ビスタ/ドルビーステレオ/DV上映/121分
配給:ツイン
(c)2009 Universal Studios & Hero Focus Group Limited & Sil-Metropole Organization Ltd.


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殺人犯(殺人犯/Murderer)

story

 特捜班主席警部のレン・クォン(アーロン・クォック)は、病院のベッドで意識を取り戻した。一時的な記憶障害で数日間の記憶が抜け落ち、状況を理解できないレンに知らされたのは、彼が倒れていた現場で同僚のタイ警部(チェン・クアンタイ)が血まみれの姿で発見され、意識不明の重体になっているということだった。

 出世を間近に控え、美しい妻のヘイオイ(チャン・チュンニン)、息子のチャイチャイ(タン・チェンヤッ)と順調な生活を送っていたレンは、残虐な連続殺人事件を追っていた。その最中に、タイ警部は高層アパートから突き落とされ、そしてレンは気絶した状態で発見されたのだ。タイの爪にレンの服の繊維が残っていたため、警察内部ではレンが犯人ではないかという声が上がる。

 記憶の戻らないレンは捜査チームから外されるが、同僚で親友のクァイ(チョン・シウファイ)と事件を追い始める。自分が襲われた事件現場で浮浪者らしき男の記憶が僅かによみがえったレンは、異臭のするポンプ室にたどり着く。そこには猿の死骸と血の付いた電気ドリルが放置され、鑑識の結果、そのドリルにはタイ警部の血痕が付着していた。

 その頃、これまでの犯行現場はいずれもレンの自宅近くで、しかもレンの休みの日に起きていることがわかる。重要証拠が揃っていく中、やがて警察はレンを極めて怪しい人物としてクァイを監視役に任命する。マスコミはレンのことを書き立て、レンは記憶が戻らないことで自分が犯人ではないかと次第に疑心暗鬼に陥り、自宅で療養することになる。

 その自宅で、息子のチャイチャイが持っていた人形にレンは驚愕する。人形はドリルでたくさんの穴が空けられ、しかも息子はパパがやったと言うのだ。物置を見るとドリルはなく、血液の付いたドリル穴と、自分の手形らしき血痕を発見してしまう…。

●アジコのおすすめポイント:

冒頭から心理的に追いつめられて行くアーロンがどうなることやら…と、ハラハラドキドキ。『ディバージェンス』『父子』で台湾金馬奨主演男優賞を受賞し、ぐっと演技に磨きのかかっているアーロンが、狂気ぎりぎりの状態までに追いつめられていく様を目撃することになります。果たして彼は犯人なのか?!という疑問を抱きつつ、主人公と同じ気持ちで展開を見守ることになるのですが、いや〜…この結末はまさに驚愕。これ以上は言えませんので、ぜひ劇場でお確かめください。かつてない異色サスペンス作品を生み出したのは、これが長編デビュー作となる新人のロイ・チョウ。天才子役のタン・チュンヤッと共に今後の活躍が期待されます。


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