story
水泳が苦手な少女シャオシャオ(オードリー・リン)はプールに浮かんでいた。「僕を信じて」身体を支えてくれているのはポール先生(テレンス・ラウ)だ。隣のレーンで泳いでいた母親(アイヴィー・チェン)は、複雑な思いで二人を見つめている。
3週間前。雨の日の授業中。5年生の教室では香港から来た担任のポール先生が、英語で授業をしていた。教室ではゲームの音が響いている。シャオシャオがスマホゲームに熱中しているのだ。シャオシャオは多動症で落ち着きがなく、クラスでも浮いていた。学校は彼女を受け入れ、ポール先生はシャオシャオを辛抱強く見守っている。
大型台風接近で、午後の授業が休校になった。黄色いレインコートを着たシャオシャオは、学校で飼っているフクロウ、キティの檻を眺めた後、ポール先生のあとをつける。母の車が停まっていたのだ。母と親しげに話すポール先生は、母の車に乗り込んだ。
シャオシャオはタクシーに乗り、運転手(リウ・グァンティン)に頼んで後をつけてもらう。車はポール先生のアパートの前で停まり、二人は部屋へ入っていった。二人は密かに付き合っているが、シャオシャオには隠している。ママは間違ったことをしているのではないか? シャオシャオは先生の部屋のベルを鳴らし、母と車で家に帰った。
シャオシャオの父親(シー・ミンシュアイ)は海外赴任で不在がち。裕福だが、夫婦仲は冷めきっており、ママはパパの悪口を言う。パパが好きなシャオシャオは不安になり絶叫する。「もう私の手に負えない!」母親の心もシャオシャオと同じように不安定だ。彼女にはシャオシャオを大切にしてくれるポールが必要だった。
シャオシャオとママとポール先生。3人でキャンプ場にでかけたり、家で一緒に過ごしたり。微妙なバランスの中で過ごす3人だったが…。
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