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トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦

トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(九龍城寨之圍城/Twilight of the Warriors: Walled In)

監督:ソイ・チェン
脚本:オー・キンイー、チャン・タイリー、サム・クワンシン、
   ジャック・ライチュン
原作:「九龍城塞」余兒(ユー・イー)著
   「九龍城塞」コミック版 画・司徒劍僑(アンディ・セト)
   作・シートウ・ギムキウ/アンディ・セト
撮影:チェン・シウキョン
編集:チョン・ガーファイ
美術:マック・コッキョン
造形:ブルース・ユー
衣装:カレン・イップ
アクション監督:谷垣健治
音楽:川井憲次
出演:ルイス・クー、レイモンド・ラム、テレンス・ラウ、フィリップ・ン、トニー・ウー、ジャーマン・チョン、リッチー・レン、ケニー・ウォン、サモ・ハン、アーロン・クォック

2024年/香港
日本公開日:2025年1月17日
カラー/シネマスコープ/5.1ch/125分/PG12
字幕:神部明世
配給:クロックワークス
©2024 Media Asia Film Production Limited Entertaining Power Co. Limited One Cool Film Production Limited Lian Ray Pictures Co., Ltd

2024年 カタロニア国際映画祭 最優秀監督賞
2024年 ファンタジア映画祭 観客賞シルバー アジア賞
2024年 ヌーシャテル国際ファンタスティック映画祭 観客賞
2024年 ウェイボー・アワード・セレモニー
 強い俳優賞:レイモンド・ラム
 Word-of-mouth Movie of the Year
2025年 アリウッド映画批評家協会賞 金鹿賞美術賞
2025年 香港映画評論学会大賞 作品賞
2025年 サテライト・アワード 最優秀アクション賞
2025年 2024年度香港映画監督会年度大賞 作品賞・監督賞
2025年 アジア映画大賞 編集賞(チョン・ガーファイ)
 美術賞(ケネス・マク、アンブローズ・チャウ)
2025年 香港電影金像奨 13賞ノミネート(4/27の発表待ち)

poster

story

 20世紀の香港には無法地帯の戦場があった。そこは、流れ者や不法移民が集まる九龍城砦。黒社会による権力争いの抗争が絶えず、レイ・ジャンドン(雷震東)が、片腕の殺し屋チャン・ジム(陳占/アーロン・クォック)と君臨し、リーダーの証である「龍頭」を持っていた。しかし、反対派のロン・ギュンフォン(龍捲風/ルイス・クー)がチャン・ジムを倒し、彼らを一掃してからは秩序が保たれている。

 80年代。最後の抗争から30年後の香港。ベトナムで孤児として成長したチャン・ロッグワン(陳洛軍/レイモンド・ラム)が、香港へ密航してくる。だが身分証がないため仕事に就けず、違法な賭け試合で賞金を稼ごうとしていた。勝ち抜いたチャンに主催者で黒社会の大ボス(サモ・ハン)が目を付け、仲間にいれようとするがチャンは拒否。賞金の代わりに身分証をやると約束する。

 2週間後、チャンが大ボスの元にやって来ると、渡された身分証はひどいものだった。騙されたのだ。チャンは手下たちが作業する袋を金と思って奪い、逃走する。だがそれは、麻薬の入った袋だった。手下のウォンガウ(王九/フィリップ・ン)たちに追い回され、チャンが逃げ込んだのは九龍城砦だった。

 九龍城砦では独自の治安が保たれていた。警察官も巡回している。チャンは袋の中を見て失望し、売り捌こうとするがシマ荒らしと間違えられ、逃げ回る。バイクに乗るソンヤッ(信一/テレンス・ラウ)と出会ったのもその時だ。親切な人から、何かあったら「ロンを頼れ」と言われ、チャンが理髪店へ行くとロン・ギュンフォンがいた。

 話を聞いたロンは傷だらけのチャンを助け、医者のセイジャイ(四仔/ジャーマン・チョン)が手当てをした。チャンはレストランで働きはじめ、ロンは部屋も与えてくれた。初めて味わった叉焼飯。平穏な日々が続く。しかし、売春婦(レイ・ジーヘイ)で幼い少女(ウォン・ワンチン)の母親が暴力男(チュウ・パクホン)に殺されてしまう。チャンの怒りに火が点いた。

 駄菓子屋のマスクをつけた4人が揃った。チャンに合流したのは、ソンヤッ、セイジャイ、それにフー(虎兄貴/ケニー・ウォン)の一番弟子、サップ・イー(十二少/トニー・ウー)だ。同世代の若い4人は暴力男を傷めつける。それ以来、4人は堅い友情で結ばれる。チャンはここで皆と暮らしたいと願うが、香港返還後、九龍城砦は取り壊しになるという。

 その頃、九龍城砦の地主チウ(秋兄貴/リッチー・レン)のもとに、チャン・ジムの息子の消息がわかったと知らせが入る。30年前、チウは目の前でチャン・ジムに妻子を殺され、深い恨みを抱いていた…。

アジコのおすすめポイント:

かつて香港の魔窟と呼ばれ、恐れられた九龍城砦を舞台に、過去の世代の抗争から若い世代へ。そして新世代による、さらなる抗争へと継承されていく男たちの闘いと絆を描く三部作シリーズの第1弾です。三部作の抗争ものというと、香港ノワールの金字塔『インファナル・アフェア』シリーズを彷彿とさせますが、本作はアクションと青春ドラマに重点が置かれており爽やかな印象。 原作は香港で2008年に出版された小説「九龍城塞」(著・余兒)。2010年にはアンディ・セトによる漫画版が出版され、本作はその両方を原作としています。監督は香港映画界を牽引し続けているソイ・チェン。香港アクションを知り尽くした谷垣健治による惜しみないアクションシーンも素晴らしく、従来の香港映画ファンだけでなく、新たな若い世代のファンも生み出しています。棒術を駆使するサモ・ハンや、ルイス・クーにアーロン・クォック、リッチー・レンといった香港アクション映画や刑事ものに常連のスターたち、屋上すれすれに飛ぶ飛行機、黒社会を背景にした人情ドラマや義侠心に溢れる男の絆などなど、失われてしまった香港をも彷彿とさせ、涙が出るのは香港映画を愛してきた従来の香港ファン。今、劇場を埋め尽くし、何度もリピートしているのは、レイモンド・ラムやテレンス・ラウ、ジャーマン・チョン、トニー・ウーの若い4人の友情と絆に胸を熱くする新たなファン層なのです。

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