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K.G.F: CHAPTER 2

K.G.F: CHAPTER 2(K.G.F: Chapter 2)

監督:プラシャーント・ニール
脚本:プラシャーント・ニール
撮影:ブヴァン・ガウダ
編集:ウジュワル・クルカルニ
美術:シヴァクマール
衣装:サリヤ・サルダリヤ
音楽:ラヴィ・バスルール
出演:ヤシュ、シュリーニディ・シェッティ、サンジャイ・ダット、ラヴィーナー・タンダン、マーラヴィカ・アヴィナーシュ、ブラカーシュ・ラージ、アイヤッパ・P・シャルマー、アルチャナ・ジョーイス、ディネーシュ・マンガルール、ラッキ・ラクシュマン、ハリーシュ・ライ、ラーオ・ラメーシュ

2022年/インド
日本公開日:2023年7月14日
カラー/シネスコ/5.1ch/168分/カンナダ語他
字幕:藤井美佳
字幕監修:池亀彩
配給:ツイン
2023年 ニッケルオデオン・キッズチョイスアワード
 人気作品賞・人気俳優賞(ヤシュ)



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poster


story

 アナンド・インガラギ(アナント・ナーグ)が脳溢血で倒れ入院。ディーパ・ヘグデ(マーラヴィカ・アヴィナーシュ)たちが驚いて病院へ駆けつけると、25年ぶりに帰国したという息子のヴィジャエンドラ・インガラギ(プラカーシュ・ラージ)がいた。アナンドの書斎から「KGF2」の原稿が発見され、息子が語り部となる。

 ガルダ(ラーマチャンドラ・ラージュ)を殺害した後、弟のヴィラト(ヴィナイ・ビッダッパ)も追い詰めたロッキーは、KGFを掌握。アンドリュース(B・S・アヴィナーシュ)やデサイ(ラッキ・ラクシュマン)、カマル(ヴァシシュタ・N・シンハ)などKGFの恩恵にあずかっていた悪党たちを邸宅に集め、皆の上に君臨する者として登場する。動揺が広がる中、ロッキーはコネ社会を批判。デサイの娘リナ(シュリーニディ・シェッティ)も強制連行し、自分の娯楽として手元に置くことにする。

 ロッキーは鉱山労働者たちを解放し、労働環境を劇的に改善させた。服と家と薬を分け与え、労働者たちの支持を得て地位を盤石なものにする。様々なインフラも整備し、KGFを巨大な工業地帯に育て上げた。また、外界からの侵略に備え、ロッキーを慕うファルマン(シャラン・シャクティ)たち若者500人を兵士として訓練。旧KGF警備の総司令官として恐れられたワナラム(アイヤッパ・P・シャルマー)を懐柔し、射撃の教師にして砦を守らせた。

 さらに、鉱山が9つあることを突き止め、2年で掘り尽くすことを宣言。自分も皆と共に汗を流して働き、さらに尊敬を集めた。邸宅で丁重に扱われながらも反抗していたリナは、そんなロッキーの姿を見て好感を抱くようになる。奴隷時代に自分を庇って殺された男の娘には、シャンティ(平安)という名を付けてあげた。

 ニューデリーへでかけたロッキーは、かつてのボス、シェッティ(ディネーシュ・マンガルール)を驚かせる。さらに政府要人を賄賂によって取り込み、中央から目を付けられることを回避していた。しかし、KGFの資金援助を受けていたグルパンディヤン(アチユト・クマール)から強硬派のラミカ・セン(ラヴィーナー・タンダン)に政権交代となり、CBI(中央捜査局)長官のラーガワン(ラーオ・ラメーシュ)たちが動きだす。

 一方、ガルダに殺されたはずのスーリヤワルダン(ラメーシュ・インディラ)の弟、アディーラ(サンジャイ・ダット)が生きていた。KGFに潜入した彼にロッキーは撃たれてしまう。亡き母(アルチャナ・ジョーイス)の夢を見ながら眠り続けるロッキー。回復した彼はリナを連れてドバイへ向かい、シェッティと対立するイナヤト・カリール(バーラクリシュナ)と取引を成立させる。

 さらに、下積み時代の仲間カシム(ハリーシュ・ライ)に「機は熟した!」と連絡。準備していた行動を開始させる。ロッキーの反撃が始まった…。


アジコのおすすめポイント:

KGFに潜入した主人公が一族を抹殺し、KGFを掌握。『2』では自身の王国として育てていく英雄譚が続きます。立ちはだかる敵は、一族の生き残りと新政府。果たして、ロッキーの運命は如何に?!  コロナ禍を経て、昨年4月にインド全土で多言語公開された本作は、3月に公開された『RRR』を猛追。5月にはなんと『RRR』を抜いてしまいます。それは、本作の可能性を見抜いて多言語展開に尽力したラージャマウリ監督のおかげでもあり、映画の冒頭で大きな感謝のクレジットが出てくるのはそのため。このシリーズ、特に『2』を観ているとあの『バーフバリ』シリーズをも彷彿とさせ、古代王国の復讐物語が現代に置き換わり、搾取される奴隷たちが突如現れた救世主に解放され、新たな王国を作っていく胸のすく展開となっているのです。何度もリフレインされる「ディーラ、ディーラ♪」の音楽もさらに高揚感を高めます。製作陣がラージャマウリ監督を尊敬し、大きな影響を受けているのがわかります。さらに『2』では母親との絆が強調され、父親も登場。ロマンスも成就し、ロマンチックヒーローの面も見せてくれます。相手役を演じたのはミスコン出身の新人シュリーニディ・シェッティ。本シリーズで女優デビューを果たしました。敵役を演じるのは、名優サンジャイ・ダットとラヴィーナー・タンダン。アジコのお気に入りキャラは、敵から転向してロッキーを支える人となるワナラム(アイヤッパ・P・シャルマー)です。とはいえ主人公はともかく、そのほかは皆ヒゲオヤジなので最初は顔の判別ができないかも。本作について深く知りたい方は、人物相関図や解説も豊富なプログラムの購入をお勧めします。映画の結末には続編を匂わせる場面もありますが、プラシャーント・ニール監督の次回作はなんと、あのプラバース主演の『Salaar』。今年の9月にインド公開予定で、さらに期待が高まります。ロッキーも出てるみたいなので、スピンオフかも?

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