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オオカミ狩り

監督:キム・ホンソン
脚本:キム・ホンソン、チョ・スビン
撮影:ユン・ジュファン
照明:チョン・ビョンユン
編集:シン・ミンギョン、イ・ガラム
美術:イ・ジョンウ
武術:ユ・サンソプ、イ・グァンギ
音楽:キム・ジュンソン、チョ・ラン
出演:ソ・イングク、チャン・ドンユン、ソン・ドンイル、パク・ホサン、チョン・ソミン、コ・チャンソク、チャン・ヨンナム、チェ・グィファ、イ・ソンウク、チョン・ムンソン、イム・ジュファン

2022年/韓国
日本公開日:2023年4月7日
カラー/シネスコ/5.1ch/121分/R15+
字幕:石井絹香
配給:クロックワークス
©2022 The Contents ON & Contents G & Cheum Film Co., Ltd.
2022年 シッチェス・カタロニア国際映画祭
 審査委員特別賞/特殊効果賞

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オオカミ狩り
(オオカミ狩り/Project Wolf Hunting)

story

 2016年、韓国とフィリピンで捜査共助関係が結ばれた。翌年、フィリピンで逮捕された47名の犯罪者たちを引き渡すため、飛行機で初めて韓国へ移送される。だが、犯人に恨みを持つ男が空港で自爆テロを起こして大惨事になる。

 2022年、2回目の引き渡しが行われるが、今回は安全性を重視し、マニラから釜山港へ貨物船での移送に変更された。護送船に指定されたのは、5万トンの積載力を持つフロンティア・タイタン号だ。船には凶悪犯を担当してきた20名のベテラン刑事も同乗。医師と看護師もいた。囚人には、凶悪な殺人犯のパク・ジョンドゥ(ソ・イングク)やインターポールの赤手配容疑者イ・ドイル(チャン・ドンユン)も含まれていた。

 一方、釜山の海上交通管制センターに突然、海上特殊救助団が命令書を持って現れ、管制センターを占拠。フロンティア・タイタン号の保安業務と管制業務は彼らが担当することになる。チーム長オ・デウン(ソン・ドンイル)が持っている書類には「狼狩り/韓比共同護送プロジェクト」とあった。そこには、イオン・ジェネティクス社の最高機密も関わっていた。

 船に移送された囚人たちは、制限区域の船室に割り振られる。手錠でつながれたまま、1日に食事は2回、トイレは1回。女囚たちは女性刑事イ・ダヨン(チョン・ソミン)らと同じ部屋に繋がれた。だが、厨房スタッフとして潜り込んだギュテ(チョン・ムンソン)をリーダーとするグループが、刑事たちを襲い、船長も射殺。通信網も遮断して船を制圧する。

 ジョンドゥは口に隠し持っていたクリップで手錠を外し、他の囚人たちの鎖も解かれていく。彼らのボスはコ・ゴンベ(コ・チャンソク)で、女囚のチェ・ミョンジュ(チョン・ヨンナム)は情婦だ。ジョンドゥたちは、最初から船の乗っ取りを計画していた。だが、ナイフ使いとして知られる冷静なイ・ドイルは「おとなしく韓国へ行け。後悔するぞ」と警告する。

 凄惨な殺戮で流れた血が、船の地下に隠されていた実験療養室にしたたり落ちる。そして、眠らされていた怪人が蘇った…。

アジコのおすすめポイント:

冒頭からかなりスプラッターなバイオレンスが展開する、凶悪な囚人対警察の貨物船対決アクション!と思いきや、さらにメチャクチャ強い謎の怪人が現れて…と新たな展開に突入するバイオレンスアクション・サスペンスです。監督は『共謀者たち』で長編デビューしたキム・ホンソン。主演、といっても今回は強烈な悪役なのですが、『パイプライン』で映画復帰した爽やかさが魅力のソ・イングクが、全身に刺青をほどこし、長い首がまるで蛇のように不気味な凶悪犯を演じています。いつも血まみれで容赦ないし、あ!耳まで…。悪役初挑戦とは思えないほど、怖いです。本作は昨年の異様な台湾ホラー映画『哭悲 The Sadness』と比較されていますが、エグさは同程度でもホラーではないので、アジコ的にはそこは大丈夫でした。でも、パク・チャヌク監督の復讐三部作は超える残忍さかも。何度か目をそらしました。いくらなんでも、そんなに血は出ないだろうと思うほど、血まみれ殺戮が続くので、血が弱い方はご用心を。しかし、この大量の血が、実は怪人の目覚めにつながっていきます。そこから先は壮大な展開になりそうなので、多分、続きがありそうな気配。キーマンは冷静な囚人役のチャン・ドンユンです。ドラマ「空から降る一億の星」でソ・イングクと共演したチョン・ソミンは、タフな女刑事役にこちらも初挑戦。撮影時は心強かったらしいですが、敵対する役柄を堂々と演じています。

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