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ホームステイ ボクと僕の100日間

監督:パークプム・ウォンプム
原作:「カラフル」作・森 絵都(文春文庫)
脚本:パークプム・ウォンプム、エカシット・タイラート、
   Thodsapon Thipptinnakorn, Jirassaya Wongsutin
   Abhichoke Chandrasen
撮影:Naruphol Chokanapitak
編集:Chonlasit Upanigkit
美術:Patipol Apaikawee
音楽:Chatchai Pongrapaphan
出演:ティーラドン・スパパンピンヨー、チャープラン・アーリークン(BNK48)、スークワン・ブンラクン、サルダー・ギアットワラウット、ノバチャイ・チャイナーム、チャーマーン・プンヤサック、タネート・ワラークンヌクロ、スダー・チューンバーン

2018年/タイ
日本公開日:2019年10月5日
カラー/シネスコ/5.1ch/136分
字幕:高橋 彩 字幕監修:高杉美和 配給:ツイン
(c)2018 GDH 559 Co., Ltd.
2019年 タイ国立映画協会賞
 助演女優賞(スークワン・ブンラクン)
 編集賞(Chonlasit Upanigkit)


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ホームステイ ボクと僕の100日間
(Homestay)

story

 雷雨の夜。死んだはずの魂が声に導かれ、少年の身体に入れられる。少年は自殺して死亡宣告を受け、遺体安置室にいた。息を吹き返したボク(ティーラドン・スパパンピンヨー)に夜勤看護婦は逃げ出し、驚いたボクも窓から逃げ出そうとするが、窓の外には管理人と名乗る清掃人(ノバチャイ・チャイナーム)がいて時を止める。

 壁をつたってなんとか病院内に戻ると、今度は怪しい看護婦(チャーマーン・プンヤサック)が現れる。彼らによると、死んだボクは当選して少年の身体にホームステイし、人生に再挑戦するチャンスを与えられたらしい。過去の記憶はすべて消されていた。ボクは小さな砂時計を渡され、100日以内に少年が自殺した理由を突き止めないと永遠に転生できないと告げられる。

 目覚めるとボクは病室にいて、奇跡の生還に両親と思われる二人が喜んでいた。名前はタラドン・チャンタラセン。通称ミンという高校生だ。回復して家に帰ると、不機嫌そうな大学生の兄もいた。父は大学を退職して怪しげなサプリメント会社をやっており、母(スークワン・ブンラクン)はラヨーンに働きに出ていた。

 ミンの部屋は閉ざされており、兄の部屋で過ごすことになる。兄はミンが自殺を謀ったことに腹を立てているようだ。家にいても、自殺の理由が見つかりそうにないボクは、学校へ復帰して情報を集めることにする。

 長期欠席をしていたにもかかわらず、クラスメイトの反応は冷たかった。ひとりぼっちのミンに話しかけてきたのは、応援部に所属する人懐っこいリー(サルダー・ギアットワラウット)だった。もう一人、ミンのチューターで特待生のパイ(チャープラン・アーリークン)も彼を待っていた。親切で美しいパイの出現に心ときめいたミンは、伸びた髪を切って髪型を変え、オシャレに変身する…。

アジコのおすすめポイント:

森 絵都さん原作の小説「カラフル」が、物語のエッセンスはそのままに、まったく違う装いで生まれ変わりました。タイ映画らしくホラータッチで幕開けし、ミステリアスに進行しながらも、学園生活に入ると途端に生き生きとしていきます。少年を自殺に追い込んだ周りの出来事を、もう一つの目で客観的に俯瞰することで見えてくる真実とは。監督はホラー映画を得意とするパークプム・ウォンプム。その手腕は冒頭のスリリングなCGシーンに発揮されており、そのほかにも、サプリメントが宙に浮いたり、雨が逆さに降ったりと、ファンタジックなシーンが満載。それは主に「管理人」(原作では天使)がいろんな姿で現れる場面で、映画ならではの手法が生きています。主人公の絵が巨大なマスゲームになるのも圧巻。主演はティーラドン・スパパンピンヨー。『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』のイメージを払拭し、ボクと僕、そして管理人の3様な姿を見事に演じ分けています。主人公が恋する優秀な先輩を演じるのBNK48のチャープラン・アーリークン。これが初の演技とは思えないほど、自然体でチャーミングです。もう一人、ボクに恋するリーを演じるサルダー・ギアットワラウットも個性的。本人はボーイッシュなTOMBOYファッションを発信するインスタグラマーで、20万人以上のフォロワーがいるとか。若手からベテランまで、ぜいたくなキャスティングも楽しめます。


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▼ティーラドン&チャープラン来日インタビュー ▼公式サイト