アジコのおすすめポイント:
5月末に全米公開されたばかりの『ベスト・キッド』が日本にも登場しました。監督はイギリス出身のジョナサン・エントウィッスル。ロブ・ライバーの脚本で劇場長編デビューです。新たなるヒーローとなるのは、世界中から殺到したオーディションを勝ち抜いたベン・ウォン。ルックスは地味めながら、アクションのスピードとキレはなかなかのもの。小柄ですが存在感があります。その彼を鍛える師匠役としてレジェンド2人が集結。1984年の元祖『ベスト・キッド』シリーズで主人公を演じたラルフ・マッチオと、2010年にジェイデン・スミス主演の『ベスト・キッド』で師匠役を演じたジャッキー・チェンが、共に同じ役柄で出演。空手とカンフーの奥義を伝授します。単純ながらストーリー展開も楽しく、勉強より生徒の初恋や試合を応援してくれる家庭教師もユニーク。ファイトシーンも迫力で最後まで純粋に楽しめる作品になっています。

■ニューヨーク・プレミア(5.27)*全米公開は5月30日から
ジャッキー「若い頃に『ベスト・キッド』を観て、なんでラルフ・マッチオなんだ?どうして僕じゃないんだ?僕だってできるのに!って思ったんだ(笑)。数年後、ウィル・スミスから『ベスト・キッド』の新作をやるって電話がかかってきて、それはいいね!と答えた。でも、問題は―僕がもう若くなかったこと。するとウィルが言ったんだ。「違うよ。君には「ミヤギ師匠」をやってほしい」ってね。ちょうどそのタイミングで、僕自身も「もう自分はアクションスターではない」と観客に伝えたいと思っていた。ロバート・デ・ニーロやダスティン・ホフマンのように、「戦える俳優」になりたかったんだ。それが『ベスト・キッド』に参加した理由。観客に理解してもらうまでに10年かかったけどね!」
ラルフ「最新作についてはスタジオと何度も話し合いました。コンセプトは理解していたんですが、その時僕はちょうど『コブラ会』の撮影真っ最中で、まだその物語を完結させているところだったんです。だから、ダニエル・ラルーソのストーリーがどう着地するのか、そして彼の進化がどこへ向かうのかを知る必要がありました。それで、舞台が3年後であるとわかった時、『コブラ会』を通じた小さな中年の危機を乗り越えて、ダニエルが「自分史上最高の状態」に至っていた、という着地点に納得がいったんです。そして、彼がミヤギ先生のような存在になりつつあり、自分の経験を、助けを必要としている少年に引き継いでいく…そんな要素があることに魅力を感じました。ミヤギ先生がハン師匠を知っていたかもしれないという設定も興味深かった。ジャッキー・チェンとスクリーンで共演できるというのも本当に素晴らしい経験でした」
ベン「主演が決まるまでは、本当に大変でした。2か月近くかかりました。世界規模でのキャスティングで、選考を通過するのをただひたすら待ち続ける日々。最初のオーディションテープを送って、また別のテープを送り続けて…それから面接の繰り返し。吐きそうなくらい緊張した(笑)でも、最終的には報われました。ジャッキー・チェンに会った時、言葉を失ったんです。僕は中国で育ったので、ジャッキー・チェンという存在は映画そのもの。まるでチャーリー・チャップリンに会ったような感覚で、彼は間違いなく映画史に名を残す存在です。でも、実際に会ってみると、すごく陽気でフレンドリーなんです」
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