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ディス・マジック・モーメント

ディス・マジック・モーメント(This Magic Moment)

製作:リム・カーワイ
監督:リム・カーワイ
脚本:リム・カーワイ
撮影:大窪竜司
編集:リム・カーワイ
カラコレ:田巻源太
録音・音響:山下彩
音楽:石川潤
ナレーション:リム・カーワイ

出演:(登場順)
リム・カーワイ
テアトル梅田:木幡明夫 瀧川佳典(大阪)
よしもと南の島パニパニシネマ:下地史子(沖縄)
首里劇場:金城政則 平良竜次(沖縄)
シアタードーナツ・オキナワ:宮島真一 (沖縄)
小倉昭和館:樋口智巳(福岡)
別府ブルーバード劇場:岡村照(大分)
宮崎キネマ館:喜田惇郎 (宮崎)
ガーデンズシネマ:黒岩美智子(鹿児島)
THEATER ENYA:甲斐田晴子(佐賀)
豊岡劇場:石橋秀彦 田中亜衣子(兵庫)
シネマテークたかさき:志尾睦子(群馬)
高田世界館:上野迪音(新潟)
上田映劇:原悟 (長野)
シネマスコーレ:木全純治(愛知)
福井メトロ劇場:根岸輝尚(福井)
シネモンド:上野克 (石川)
ほとり座:樋口裕重子(富山)
シネ・ウインド:井上経久(新潟)
御成座:切替桂 遠藤健介 仲谷政信 (秋田)
シネマディクト:谷田恵一(青森)
大黒座:三上雅弘 三上佳寿(北海道)
シネ・ヌーヴォ:景山理 (大阪)

2023年/韓国
日本公開日:2023年11月25日
カラー/DCP/ステレオ/90分
配給:cinema drifters
©cinemadrifters

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poster

story

 マレーシア出身で、大阪を拠点に活動している映画監督リム・カーワイ。1994年、留学中に初めて訪れた映画館テアトル梅田が、2022年9月に閉館した。テアトル梅田はメジャー映画ではなく、世界各国のアートハウスの映画を積極的に上映するミニシアターだった。日本にはこうしたミニシアターが数多くあり、彼は日本のミニシアターで浴びるように映画を観た。

 大学4年の時、シネ・ヌーヴォで原一男監督のワークショップ「シネマ塾」に参加。映画監督を目指す。ミニシアターが、彼の映画監督人生をはじめるきっかけをくれたのだ。 11作目となる本作は、全国のミニシアター22館を巡る初のドキュメンタリー。全国22館のミニシアターを巡り、スクリーンに映し出される「魔法の瞬間」に魅せられた人たちの声を集めた。

*登場するミニシアター(登場順)

テアトル梅田(大阪)
 22年9月に32年の歴史を閉じた関西の映画文化発信源
よしもと南の島パニパニシネマ(沖縄)
 日本最南端にある宮古島唯一の映画館
首里劇場(沖縄)
 館長急逝で昨年閉館した沖縄最古の映画館。保存模索中
シアタードーナツ・オキナワ(沖縄)
 手作りドーナツで集うカフェ併設コミュニティシアター
小倉昭和館(福岡)
 健さんも応援。昨年火災で全焼したが23年12月復活!
別府ブルーバード劇場(大分)
 世界最年長91歳の名物館長が愛される昭和レトロ映画館
宮崎キネマ館(宮崎)
 多様なニーズに応えられる日本初のNPO型映画館
ガーデンズシネマ(鹿児島)
 座席数39席の日本一小さなコミュニティ型映画館
THEATER ENYA(佐賀)
 地域の再開発事業で社団法人が運営。映画製作も!
豊岡劇場(兵庫)
 芝居小屋から96年。休館を乗り越え23年3月に再開!
シネマテークたかさき(群馬)
 高崎映画祭メンバーと市民が運営するNPO型映画館
高田世界館(新潟)
 日本最古級の洋館建築として文化財保護。NPO運営
上田映劇(長野)
 1917年開館。ロケ地として劇場保存し定期上映も再開
シネマスコーレ(愛知)
 若松孝二監督が初代。名古屋の名物ミニシアター
福井メトロ劇場(福井)
 父の遺志を姉弟が継ぐ。こだわりのフィルム上映館
シネモンド(石川)
 美術館と連携したり各種イベントで若い顧客も開拓中
ほとり座(富山)
 第3セクターから市民が支える映画館として再出発
シネ・ウインド(新潟)
 市民と企画運営する参加型映画館。三浦春馬特集も
御成座 (秋田)
 廃墟に移住した一家が修繕して再開した話題の映画館
シネマディクト(青森)
 3代目がメジャー2番館からアート系ミニシアターへ
大黒座(北海道)
 有志と家族が支えるアットホームな北海道最古の映画館
シネ・ヌーヴォ(大阪)
 作品価値を重視。独自企画と特集上映が人気の映画館


アジコのおすすめポイント:

世界をさすらう映画監督リム・カーワイが、北の果てから南の島まで日本全国のミニシアターを取材したドキュメンタリーです。昨年公開された『あなたの微笑み』の撮影でいくつかのミニシアターを取り上げたのがきっかけ。あらためて、監督自らが日本各地の22館を取材し、それぞれのミニシアターの背景と現状を紹介。残念ながら閉館してしまった劇場もありますが、コロナ禍を経て再び生き延びる道を模索する逞しい姿を見せてくれます。運営方法はそれぞれ異なりますが、共通しているのは皆が映画と映画館を愛していること。映画館という独特の空間で映画を体験してもらうこと、世界で作られているここでしか観られない作品や文化を紹介することに、誇りを持っているのです。1行紹介でまとめましたが、紹介しきれないほど背景にそれぞれのストーリーや思いがあり、それもまた映画のよう。ぜひ劇場にてご覧ください。アジコも大昔、映画興行に興味があり、ミニシアター関連の本を読んだり調べたりしたことがあります。小屋(映画館)がないと、そもそも難しい話なのですが、運営を継承した方から任された方、新たに始めた方、たまたまそうなってしまった方と背景はいろいろ。でも、やはり始めるとお客さんの喜ぶ姿が忘れられず、交流もできて、続けずにはいられないというのがよくわかります。インディペンデント系の小さな作品やアートフィルム、世界のドキュメンタリー作品、往年の名作などなど、メジャーな映画館では観られない映像体験ができるのも、ミニシアターならでは。映画ファンはもとより、映画を志す人にも必見です。

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▼公式サイト ▼予告編