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K.G.F: CHAPTER 1

K.G.F: CHAPTER 1(K.G.F: Chapter 1)

監督:プラシャーント・ニール
脚本:プラシャーント・ニール
撮影:ブヴァン・ガウダ
編集:スリカンス・ガウダ
美術:シヴァクマール
衣装:サリヤ・サルダリヤ
音楽:ラヴィ・バスルール
出演:ヤシュ、シュリーニディ・シェッティ、マーラヴィカ・アヴィナーシュ、アナント・ナーグ、ラメーシュ・インディラ、アルチャナ・ジョーイス、ディネーシュ・マンガルール、ラーマチャンドラ・ラージュ、ラッキ・ラクシュマン、タマンナー

2018年/インド
日本公開日:2023年7月14日
カラー/シネスコ/5.1ch/155分/カンナダ語他
字幕:藤井美佳
字幕監修:池亀彩
配給:ツイン
2019年 南インド国際映画賞
 作品賞/監督賞(プラシャーント・ニール)
 主演男優賞(ヤシュ)/助演男優賞(Achyuth Kumar)
 助演女優賞(アルチャナ・ジョーイス)
 撮影賞(ブヴァン・ガウダ)
 音楽監督賞(ラヴィ・バスルール)
 男性プレイバックシンガー賞(ヴィジャイ・プラカーシュ) 2019年 フィルムフェア賞 作品賞/主演男優賞(ヤシュ)
2019年 インド・ナショナル・フィルム・アワード
 シルバーロータス賞部門
 スタント賞(ヴィクラン・モール/アンブ)/特撮賞

poster

story

 かつて女性首相ラミカ・セン(ラヴィーナー・タンダン)が伝説の魔物を歴史から葬り去るため、軍隊に殺害を依頼した人物がいた。彼の伝記を記した本は発禁処分となり、すべて燃やされたが、警察に1冊だけ残っていたものをテレビ局が入手していた。

 2018年、その本の真偽を確かめるため、テレビ局の看板レポーター、ディーパ・ヘグデ(マーラヴィカ・アヴィナーシュ)が作者にインタビューをすることになる。書いたのはベテラン記者のアナンド・インガラギ(アナント・ナーグ)。それは、かつてインドに存在したKGF(コーラーラ金鉱)にまつわる伝説の男ロッキーの物語だ。

 1951年、コーラーラで光る石を見つけたスーリヤワルダン(ラメーシュ・インディラ)は、その一帯の土地を99年間借りあげ、住人を奴隷にする。同じ頃、極貧家庭で男の子が生まれる。父親が家を出たため、一人で息子を育てた母親(アルチャナ・ジョーイス)は若くして病気になり、極貧のためろくな治療も受けられず、彼(アンモル・ヴィジャイ・バトカル)が10歳の頃に死んでしまう。

 死ぬ前に、母は息子に語って聞かせる。「死ぬ時は権力を持つ支配者でいなさい。大金持ちになりなさい」と。その言葉を胸に刻んだ少年は、ボンベイに出てマフィアのシェッティ(ディネーシュ・マンガルール)の下で靴磨きとなり、有力な若頭へと育っていく。名前も簡単で覚えやすいロッキー(ヤシュ)と名乗った。

 1978年、金の相場はあがり続けるが、スーリヤワルダンが病に倒れ、後継者をめぐるお家騒動が勃発していた。ロッキーはシェッティらを束ねるアンドリュース(B・S・アヴィナーシュ)の指示で、暗殺者としてバンガロールへ赴任。金の密輸を行っているデサイ(ラッキ・ラクシュマン)の娘リナ(シュリーニディ・シェッティ)と出会い一目惚れする。さらに、デサイからスーリヤワルダンの息子ガルダ(ラーマチャンドラ・ラージュ)の暗殺を頼まれるが失敗する。

 が、それは更に上を目指すロッキーの策略で、ガルダを追ってKGFへ潜入するためだった。奴隷に身を隠したロッキーが目にしたのは、400人の私兵に支配された2万人の労働者たちの壮絶な恐怖と悲惨な生活だった。彼らは救世主が現れるのを待っていた…。


アジコのおすすめポイント:

ついに、日本でもスーパー大ヒット映画『K.G.F』シリーズが公開となりました。しかも、2018年の Chapter 1 と2022年の Chapter 2 の2作品同時公開という快挙。この2作品、ストーリーが繋がっている(1本の作品が予算の都合で2部作となり、さらにコロナの影響で『2』の撮影が延びた)んですね。なので、『1』を観たら絶対に『2』も観たくなるのです。背景は『ランガスタラム』と同じ1980年代のインド。舞台は反対側のカルナータカ州。カンナダ語圏のインド映画が日本で全国公開されるのは初といって言いかも。物語は実在したK.G.F(Kolar Gold Fields=コーラーラ金鉱地区)を巡る黒社会の攻防戦。極貧の中で生まれ育った少年が、靴磨きから凄腕の暗殺者となり、そしてさらに上を目指していく野望を描く壮大なるアクション巨編です。伝記仕立てになっているため、序盤は説明が多く話もあちこちへ飛んで、成り上りギャングの派手なドンパチアクションかと思ってしまうのですが、この男が野望のために金鉱に潜入したところから物語が大きく変わります。演出もよりスタイリッシュになり、あの『ジャッリカットゥ 牛の怒り』のリジョー・ジョーズ・ベッリシェーリ監督をも彷彿とさせるアートな雰囲気に。特に恐怖の演出が凄い!群衆の演出が凄い!そんな中に潜入したこのギラギラした男は、果たして悪魔なのか、救世主なのか?! 監督はカンナダ語映画界の新鋭、プラシャーント・ニール。スタイリッシュなアクション映画が得意なようで、編集も凝りまくっています。主演はライジングスターのヤシュ。劇団の裏方から俳優へとのし上がってきた彼は、ソフトなイメージからロマンスやコメディ映画で人気を博しますが、本作でのハードな役柄で一気にトップスターに駆け上がりました。彼の映画への本気度はあのラージャマウリ監督をも動かし、本作の多言語展開を実現。インド全土での大ヒットへの道を開いています。ぜひ、大スクリーンでご堪能ください。

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